Replicator2Xの温度センサー換装
この記事は2013/12/27のものです。
当時、熱電対の接合処理に衝撃を受けてこの記事を書きました。その後この3Dプリンタは多くのトラブルを起こしながらも稼働しています。
トラブルの中でも長年決定打が見つからなかったABSの反り問題は、
これを使うようになってからすごく調子がいいです。
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あこがれの3Dプリンタが導入され使い始めたところ、いろいろなトラブルに見舞われ勉強の日々が続いております。トラブルの一つは温度センサーの接触不良です。温度センサーはベッドと2つのホットエンドに付いており、ある日突然左のホットエンドのエラーが出るようになりました。
■K型熱電対
Rep2Xは2つのホットエンドがあるのでとりあえずエラーの出ない方を使っていました。しかし、印刷中に温度センサーエラーが発生するとLCDの進捗表示が消えてしまうなど気持ち悪いです。そこでセンサーを交換することにしました。純正部品以外に国内で入手できないかと思い調べてみると、どうやらセンサーはK型の熱電対のようです。であれば、何でもいいので秋月で販売されている物に換装することにしました。
■分解
センサーを交換するにはホットエンドを取り出す必要があります。取説に従ってフィラメントの送りモータを取り除きます。下の写真は左側を取り外したところ、このときフィラメントが詰まってアンロードできなくなってしまったのでフィラメントが刺さりっぱなしになってます。温度センサーは左側からちょろっと出ているケーブルの先にあります。
X軸からアルミの台座を取り外すと以下のようにホットエンドを摘出できます。
センサーはM3のネジと一体化されていますので、ねじると取ることができます。センサーのネジ穴に別途M3のネジとワッシャ使い秋月センサーの先端部を固定しました。左側の白いケーブルが秋月センサーです。
元々のセンサーの赤はアルメル(-)、黄色はクロメル(+)のようです。コントロール基板の赤側に‐、黄色側に+を接続します。偶然にも秋月のセンサーはケーブルの長さがオリジナルよりも気持ち短いですが継ぎ足しなしで使うことができました。ラッキーです!センサーのエラーも解消され元気を取り戻しました。
■どこが接触不良なのか?
摘出したオリジナルセンサーは何処の接触が悪いのか調べてみました。線を触ったところ途中で断線している感じは無くどうやら先端部のようです。しかし、先端部はネジとセンサーがカシメで一体化されしまっているので線を引っぱっても取れません。仕方がないのでカシメ部を切断することにしました。するとウマく引き抜けました。以下のような感じです。
更に先端を観察すると、こ、これは、なんと、ねじってあるだけでした!!
製造中に溶接の工程が飛ばされたのか、そもそも溶接工程が無いのかは不明ですが、現物はねじってあるだけなので振動が加わったりすれば接触不良になるもの納得がいきます。
■オリジナルセンサーの補修
もしも、溶接レスのセンサーだったら右側もダメになるかもしれないのでオリジナルセンサーを補修することにしました。
偶然にも小型のスポット溶接機を自作中なのでテストも兼ねてくっ付けます。更に、切断したカシメ部分を放熱用シリコン接着剤で固め作業は完了です。
■まとめ
同様のトラブルはネット上で良く見かけるので、もしかしたらセンサーは全て溶接されていない可能性もあると思っています。めんどくさいので右側のセンサーを分解して確かめるまではしていませんが。。調子の悪い方は秋月センサーへの換装をお勧めします。