LMStudioよりBionicを呼ばれるエージェントが発表されました。LMStudioはローカルLLMを手軽に実行できる環境として優れています。しかしながらコーディングを前提にした作業ではLLMとのチャットをインタフェースとするのは時代遅れになってきました。新しく登場したBionicはローカルLLMの実行環境にエージェントが備わっています。Qwen3.8-27Bを使いBionicの動作を確認しようと思います。
■Qwen3.8-27Bの実力は?
コーディングエージェントはどの程度ローカルLLMで使えるか?という問題は、勿論その実行環境に依存します。手持ちの環境は16GB RAMのRTX4060です。これまでもこの環境でのローカルLLMを使ったコーディングテストを繰り返してきましたが、正直使い物になると感じられるモデルはありませんでした。中でもQwen3.6-35B-A3Bは小さなアプリを作ることはできそうと思いましたが、少し複雑なバグに遭遇するとお手上げでした。今回はどうなるか、Qwen3.8-27B-Q2_XXS 9.94GBを使ってみます。
■プロジェクトのデタッチ?
Bionicを起動しNew ProjectからAllow CordingをONにして作業フォルダを指定します。プロジェクト毎に作業フォルダが指定できる仕組みのようです。プロジェクトは削除もできますがデタッチするメニューがあり、興味本位でデタッチしてみました。
■デタッチしたら戻す方法が分からなくなった
テトリスを作成すべくgameプロジェクトを作り興味本位でデタッチしたら、プロジェクトは消えます。もう一度gameプロジェクトを作るとプロジェクト名が game 1になります。デタッチしたgameが裏に存在するからです。もう一度同じ作業をするとgame 2ができました。
それは良いとして、game, game 1の戻し方が分かりません。私は探し物が苦手で多くの場合目的の物を見つけることができません。
■LLMに探してもらおう
テトリス作りはさて置いて、Bionicのデタッチプロジェクトの戻し方をQwen3.8-27Bに調べてもらうことにしました。Bionicはローカルファイルを読み書きするツールを備えていますのでちょうどいいです。
Qwen3.8-27BはBionicの実行コードを探し、Electronアプリであることを把握しました。その実態はjsが難読化された24MBのファイルです。これに挑み始めましたw
私の環境ではGPUに全てを載せたときのコンテキストサイズは90kトークンが限界です。少し余裕を作り84kトークンを設定しました。この少しの余裕には意味があります。
■MAXトークンに達したときのコンパクション失敗
BionicはMAXトークンに達する少し前にコンテキストのコンパクションを行います。Qwen3.8-27Bがコンパクションタイミングの少し手前から、長いおしゃべりを始めてしまうとそのままコンテキストがあふれて止まってしまうことがあるのです。これを何度か経験してQwen3.8-27Bは結構おしゃべりだと認識しました。
こうなってしまうと、そのセッションは再利用できなくなります。ここで少しの余裕を使います。84kで溢れたら次回90kで起動し、内容を簡潔にまとめた小さな引継ぎファイルを作ってもらい新しいセッションに移るのです。
■Qwen3.8-27Bが難読化コードからデタッチ動作を検証した
Qwen3.8-27BがPCにあるpythonやらNodeを使いこなしてBionicの難読化コードを追いかけてデタッチ動作を検証しました。最終的に以下のファイルを編集すればよいと教えてくれました。
C:\Users\<user>\.cache\lm-studio\.internal\ui-state\bionic\window-<数字>.json
このファイルはUIに表示すべきプロジェクトのUUIDの列、デタッチされたUUIDの列が管理されています。Qwen3.8-27Bの指示通りBionicを完全に終了させた状態でそれらの列を空にして再起動するとデタッチしたプロジェクトが表示されるようになりました。
■Qwen3.8-27Bは使えるかも
js難読化コードを読むのは難しいです。しかも24MBはかなり大きい。コンテキストサイズが84kしかないのにこれを行ったことは大きいです。テトリスを書かせるまでもなくこのモデルの優秀さを感じました。
その後、お約束のテトリスも作ってもらいましたが、ローカルLLM、Q2に量子化されていることを考えると本当に良く出来ています。テトリスを作ってと簡単な指示でありながら、次の候補が出るまでは過去にもありましたが3つ出したのは初めてです。HOLD機能も初めてです。バグ1件でサクッと修正してくれました。

Bionicのツールの使い方で混乱することもありませんでした。我が家のプアな環境でここまでできるとはこれまでになかったことです。また別の仕事をお願いしてみようと思います。







